「子どもが学校に行けなくなったときは見守りましょう」ってそんなことできません!

Uncategorized

不登校のママになって5年が経過しました。

子供が小4の時に不登校になり、現在、彼は中3なので「不登校」とのお付き合いはかれこれ6年目に突入しました。

子供が学校に行けなくなったら。。焦りますよね。

「学校に行くのは当たり前」という価値観で支配されている日本社会で生活していて、子供が学校に行けなくなってしまったら、何もかもが終わってしまうような気になるものです。かく言う私もそうでした。

でも大丈夫。学校行けなくても、それなりに楽しく幸せに生きてこれた、私と繊細くんのことをちょとご紹介させていただきます。

「不登校」の原因探しは意味がない

一言で「不登校」と言っても色々なタイプの「不登校」があります。

①明確に「陰湿ないじめ」が原因となるケース
②両親の不仲等「家庭環境」による精神的ストレスが原因となるケース
③発達障害があり、友人関係や学習の遅れ等が原因となるケース
④明確な原因が不明なケース
⑤その他もろもろ(色んなケースがありますよね。。)

我が家の繊細くんは④の明確な原因が不明なケースでした。

どちらかというと真面目なタイプの私は「原因が解消されれば学校に行けるようになるはず」と思い、一生懸命に原因探しをしました。

本人に「何が辛いの?」「苦手な子がいるの?」と問い続け、学校の先生やスクールカウンセラーの先生との対話を続け、10冊以上の「不登校」についての本を読み漁り。。

結局、明確な原因を見つけ出すことも、明確な解決方法も見つけることもできませんでした。

まずはボロボロの心と体を癒やすことから

子供が「お腹が痛い」「頭が痛い」と言って学校を休み始めたら、おそらく、すでに彼らの心と体はボロボロになっています。

小さいハートで一生懸命、学校に行き続けようともがいたけれど、もう心が限界状態にきていて、体にも症状がでてしまっているのです。

こうなってしまうと、まずは心も体も休めることから始めるしかありません。

「学校に行かなくていいよ」と言えなかった私

今となっては、繊細くんが学校に行けなくなり始めたあのとき「学校行かなくていいよ。疲れがとれるまでゆっくりしよう。」って言ってあげられれば、彼の人生は変わっていたかもしれないと思います。

でも、「学校に行くのは当たり前」の価値観で育ってきた私にはそんなことを言ってあげられる度量はありませんでした。

当時はこう思っていました。

「長く休んだら学校に戻りづらくなっちゃうんじゃない?」
「休み癖がついちゃったらもう学校に戻れなくなっちゃうんじゃない?」
「ちょっとぐらい辛くても、行き続けてればそのうち慣れるでしょ?」
「学校なんて楽しくなくて当たり前。学校行くのは子供の仕事でしょ?」

当時は私も毎日、心がボロボロだったので正確に思い出せない部分もあるのですが、彼に相当ひどいことを言っていたと思います。

「学校に行かなくても大丈夫」っていうかむしろそれが正常?

「学校に行くのが当たり前」の価値観を変えることは容易なことではありません。

私も「不登校」に関する本を10冊以上読んで、フリースクールの説明会に行って、フリースクールに入って不登校の先輩ママ達やフリースクールのスタッフさん達から色々な話をお聞きして、徐々に価値観を変えていくことができました。

考えてみれば「学校に通うこと」以外の生活を選ぶことができない子供って大変です。

大人は「この会社ちょっと合わないな」と思ったら自分の意志で転職できるし、「ちょっと疲れちゃったな」と思ったら暫くお仕事をお休みすることもできます。

でも、ほとんどの日本の子供たちには「学校に行かない」という選択肢が許されないのです。

「今日は運動する気分じゃないんだよね。」と思っても体育の授業に出なきゃいけないし、「あの子ちょっと苦手なんだよね。」と思ってもクラス替えしてもらうわけにはいかないし。。

そう考えると「学校に行きたくない」と感じる子の方が正常な感覚なのでは、と感じます。

運動が苦手な子もいるのに全員で運動会やって、音痴な子もいるのに全員で合唱コンクールやって、なぜそんな選択できない拷問のような世界で子供たちは自分を擦り減らしていかねばならないのでしょう?

感受性の強い子は「どうして運動会出たくないのに出なきゃいけないんだろう。」とか「どうして歌好きじゃないのに皆で歌わなきゃいけないんだろう。」とか、考えて辛くなってしまうのではないでしょうか?

学校に行けなくなる子はとても感受性が高く、「まともな子」「正しい感覚の持ち主」なのではないかと思います。

不登校だった子が20歳時点で就学・就職してない率はたったの18.1%

文部科学省が平成26年度に発表した不登校生徒の追跡調査で、20歳時点で就学も就職していない人達の割合はたったの18.1%でした。

周りの大人が「学校に行くのが当たり前」の価値観を変えてその子の人格を否定せず、「学校に行けなくても楽しく幸せに生きていいんだよ。」というメッセージを伝え続けることができれば、きっとその子はその子らしく社会で生きていけるようになると思います。

というか、そう信じて毎日、繊細くんとの日々を幸せに過ごしております。

「学校に行かなくても大丈夫」と本気で思えるようになると、親もお子さんもものすごく楽になります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました